2007年05月

2007年05月31日

Anego路線

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林真理子著「Anego」
非常に共感するものがあった。
日本を舞台にした話だから
ディテイルは違うのだけれど
30代前半未婚女性の
表に出ないけれど強固なプライドだったり弱さだったり
期待感だったり、悟りという名のあきらめだったり
でも、糸一本のところで頑張っちゃう緊張感ってのを
今の「やり手」なる30代はもってるんだと思う。
仕事もそこそこできて、雰囲気もいいけど
何かこう頂点には達していないということがわかってる。
ただ、その頂点にたどり着くことが決して幸せでもないことを
うすうす感じてきていて、
結婚と仕事とプライベートと自己実現と
休暇とこれからと
そんなもんをウダウダウダウダ考え出す。
負け犬、勝ち犬なんていう二極の選択ではない
オリジナルな生き方。
捨てる潔さはあるけれど、選んだものを信じぬくには
いろいろ見すぎて、考えすぎている世代。

あー私日本でOLやってたらたぶんこんなんだろうと
容易に推定される。
ん、ま私はあんまり後輩に憧れられるタイプの
今風オネエではないが・・・
不倫はいかん!といいつつ、魅力的な年上男の弱さに惹かれてしまったり
年下男がまるで子犬のようにじゃれついてくることを
うっとうしく思わない、というのは
はっきりいって私もよくわかる。
私が体験している、というわけではなく
心の傾き方がわかるのだ。

遊ぶために、ブランド品買うために
夜のバイトをするOLというのには
感情移入ができないけれど
こう「超大好き」というのではなくても
「好きになれる相手でいいのかな」と思いつつ
でも結局最後のところで
「そんな妥協はいかん」と大きな決断を勢いでしてしまうとか
筋が通っているようで
タフなようで
裏を返すと限りなく繊細な面もある同世代の迷い、よくわかる。
まだまだニーズはあるようでも
若い世代に主軸を置くと
もう自分はもうだいぶ場外に近づきつつあるという焦り。
仕事ができる、とか肩書きとか給料がいいという価値基準だけでは
総合評価できないのが、女の生き方。
なんだか引き込まれるように読んでしまった。
ただ追体験というには足りないなにか生々しい後味が残る。
最後の一文、怖い!

これ20代で読んでもイマイチしっくりはまらなかったと思う。
40代で読んだらむなしくなると思う。
過ぎ去っていった時代のことだから。
今非常にタイムリーに読んで
・・・でどうなったか?というと
まぁ、結論っていうんじゃないけれど
女はきれいで走りつづけなきゃいけないが、
時に弱さを包み込んでくれる男のところで立ち止まれないと
幸せにはならないのかもね、というところか。
結婚が女のゴールということではなくて
どっちも手に入れていいんだけれど
考えすぎるとチャンスはどんどん去っていくよというか。

読み終わってから
シティバンクのが信託投資の資料読んで
これからエステ行って来る。

その後東京駅にて日本酒ともつ鍋の会ジョッキワーイ

なんだかナオコ路線まっしぐらな気がしなくもないが
気のせいだよ、気のせい!

林真理子著 「Anego」小学館
★★★★☆

at 15:00|PermalinkComments(11) みおライブラリー 

2007年05月30日

女に生まれて

良かった日。
じゃん。本日はレディースデー。
朝から映画館へ走る!走る

やっぱりさ、映画は飛行機のシートの裏のちっこいスクリーンでも
コンピューターの真四角なスクリーンでもなくて
大画面でドルビーで音がウワンウワンなる中で見たい。
自分の知らない世界にどっぷり漬かり五感を開くのには
やっぱり絶対大きな画面がいい。

BABEL

あの、RINKO KIKUCHIが助演女優賞をとるかとらないかで
注目を集めたあの映画。
モロッコ、アメリカ、メキシコ、日本と
時間軸を交錯させながら、一見関係ない事件が
少しずつ絡みついてくるストーリー展開
レトロでクラシックな音楽のチョイスと沈黙のはさみ方
スピード感のある画面、乾いた色彩、
とても「映画らしい映画」だと思った。
どの国にも違った思い入れがある私としては
ストーリーと直接関係ない小ネタ部分に
ふいと胸をつかれてしまったり、
(モロッコの家族の食事のシーンとか
メキシコの馬鹿騒ぎの結婚式とか。砂漠のカンカン照りのなか
歩くメキシコ人の乳母だったり)
菊池凛子とこういう役(哀愁を帯びた親父)をやらせたら
右にでるものはいないちょっと太った役所広司の胸につまる
孤独感、ブラピとケイトブランシェットの中年夫婦の言葉にできない
迷いや葛藤、こういう小さな部分部分のシーンに
感情移入してしまい、
またその背景になるモロッコの砂漠の村も
東京都会砂漠も乾いた静けさを存分に味わうことができた。
グローバリゼーションとかそんな標語抜きに
この世の中は、意図するしないにかかわらず
繋がっているのだなぁと思わされる、
超感動!とか超すごい!というドラマティックで
スペクタクルな感想ではなしに
終わったあとに、静かな余韻の残る物語だった。
あえていうのであれば、日本の部分が
モロッコにつながるストーリーがもうちょっと濃くてもいいかな、と。
(ネタばれになるけれど、なんで役所広司がハンティングをやってたのか
とかモロッコで彼に銃を上げたのにももっと理由があっていいはず。
なんで奥さんが自殺したのかも謎のままだし、それでいいのかも
しれないけれど)

それぞれの家族が、人が、それぞれの事情を抱えながら
他人に影響を及ぼし、自我を突き通し
叫び、諦め、挑戦し、新しい一日につながっていく。

・・・ところで今の高校生ってあれがスタンダード?
(素朴な疑問)

午後からは図書館で
読みたかった本を山積みにして読書に溺れる。

今日読んだのは
酒井順子の「私は美人」と
小池真理子の「ノスタルジア」

血沸き肉踊るハードコアなものでなく
この程度のテロンテロンとした女性っぽいものを
読みたい気分。

今は林真理子の「ANEGO」を読んでいる。



at 22:10|PermalinkComments(0) 衣食住 

2007年05月29日

お弁当もってカイロに行こう

行ってまいりました。初カイロ。
カイロプラクティック in 等々力

愛読しているデトックスのメールマガジンで
「これはすごい!」と紹介されていた特殊系カイロ。
その名も

首チョップ整体 もしくは 頸椎カイロ

いいですね。ストライク直撃する変化球です。

貰った雑誌の切り抜き曰く
「人間は脳が細胞に指令を出すのでその要になる首の上部頸椎を
調整し、身体を本来の状態に導く」

予約での電話でいわれたのは
「あー長くかかりますんでね、ジャージとお弁当と
お水がお茶持ってきてくださいね」

・・・期待高まります。
9時15分に到着、30分くらい身体のゆがみをチェックしてもらいました。
会ってそうそうに
「あーここだよ、ここ。痛いでしょ」と左肩をぐいぐい。
左腕はなんともないのに右腕をねじると痛い。
親指の関節も右は動きが鈍い。
で、足はふとももが左が細く、つけねのところの感覚がゆるい。

続々指摘されます。で、ねじると痛い右腕ですが
右足だけ3センチの板の上に乗ると痛くないんです。

センセイ「ほらね、その分3センチは右が歪んでるってことです」

納得。

で、ビックリしたのがこれ

センセイ「ほら、こんなもんつけてるから身体が歪むんですよ」

ピアス。

耳から3つ、鼻から一つ、ピアスをはずして
腕をねじってみたら、

・・・痛くない!!

右から1センチの板に乗るともっと痛くない

センセイ「ということはですよ、ピアスのせいで2センチは歪んでる、
ということなんです」

・・・納得!!

足を組んで腕が上がりやすいとか
ひざの裏が痛いとか
スラスラと指摘されて

センセイ「はい、じゃあ横になって~」

がちゃん! 首チョップ完了

センセイ「はい、じゃあ隣の部屋で寝てください。様子見に行きますからね」

ということで、朝10時から消灯の図。

ぐっすりというよりまどろむ感じ。
しばらくしたら腰がミシミシ痛くなり
足の親指がかーっと熱くなり
身体がホカホカしてくるのが
だんだん熱が下半身に下がっていく。
本当に身体が熱をもつんですよ。
これが、身体が自然に正常な骨格に治ろうとする、
ということなんだって。

そして寝ること7時間半。
温度も下がり
センセイ「はい、おしまいですー」

外部から働きかける西洋医学と違い、
カイロは身体が正常に機能するための健康な状態にする
というアプローチ。漢方なんかもそうだよね、
病気を殺すんじゃなくて、治癒力を高めるという。
でゆがみだったり、病気だったりで
行くべき指令が妨害されると正常な指令が遅れなくなり
身体のあちこちに不調が起こる、という説明を
絵解きでしてもらう。

身体軽い!
ずぼんゆるい!
あごがスムーズに開き、
何より驚いたのが
深呼吸して、空気が身体の奥底まですーっと通る実感があること。

私はそうでもなかったんだけど
身体のゆがみを直したあとは
ピアスをつけると階段を下りられない人もいるんだそう

私もピアスは必ずはずして寝ようと思った次第。
本当はつけないのが一番なんでしょうけど・・・

センセイ「なんでつけるの?べつに魔よけなんていらないでしょ」

いやはやごもっとも。

首チョップして7時間寝て
頸椎の位置が治って、体が軽くなって
明瞭会計5000円。安いと思う。

なにか起きたあとの対処療法にかけるよりも
体がちゃんと正常に機能することに
お金とエネルギーをかけたほうがよさそうだし。

ケーキ買って帰りました。
体のメンテナンスをちゃんとやるっていうのは
洗車みたいなもんだよね。
気持ちよく走らせるために必要なこと。

おいしいもの食べて、体調整して、いい本読んで、
外側も中側もしっかりチューニングする。



at 22:50|PermalinkComments(3) 衣食住 

2007年05月28日

身体大改正

今日、久々に下北沢の美容室もといヘアサロンにいったのですが
最初に書き込むカルテに
好きな同性の芸能人、などという欄があって
はたと立ち止まってしまった浦島太郎子女。
こういうのって模範解答だと
えびちゃんとかもえちゃんとか書くんですかね?
別に好きじゃないのに。
これって模範解答ないから!と自分でつっこみを入れてしまうが。
あえて日本の芸能人で言えば
仲間由紀江って結構きれいで好きだけど
なんかNHKの高感度調査ならともかく、
美容院で記入する好きな芸能人、仲間由紀江ってのもどう?
結局チャン・ツィーって書いときましたけど。

よく読む雑誌は?

という欄もしばし熟考。
こういうところにいつも読んでるニュースウイークとかエコノミストとか
書くのも国際人気取り(しかもおっしゃれーなヘアサロン)で
鼻持ちならない感じだし、
だからって読むこともないオッジーとかキャンキャンとか
ジェージェーとか書くのもへんだし。

私、普通の日本人ですから普通に日本にいると
他人からどう見られるか、普通に気になるのです。
外国出ちゃうと超自己主張モードになるし
(そうじゃないと負けちゃいますから)
ブログなんだったらなんでも言いたい事いうのに
おしゃれなヘアサロンにいって、「なんて書いたら無難かしら」と
考えてる私って小心者だと思う。うん。
でもさ、空欄で出して
「私海外住まいでよくわからないの」っていうのも
なんかさ。感じ悪くない?

人前に出て「うわ、私いけてないかも」と思うのはいやだけど
だからって、流行だからといってあの超ミニのワンピは
自分は着られないなー。というか、
よっぽど足がきれいで自信があるなら
あんなミニもありだろうけど、日本に帰ってから
あれはいてる人でとりあえず
「うわー超かっこい~」という人に会ってない。
みっともなくても流行ならOKか。いやそれはあるまい。

自分に似合っててというのがまず大前提、でなおかつ流行のセンスを
とりいれているスタイルがいい、
・・・難しいですけど。
川原亜矢子も、トレンドは小物で取り入れるといいっていってましたね。
そういえば。

というわけで、服はまだ改善の余地があるとしてまず
女の命であるとりあえず髪をどうにかする。
ヘアエステなるものをうけて
マッサージ40分くらいあったのに最初の2分で熟睡モード。
もったいない。しかし、よく寝られた。
出来上がり髪がサラサラして、ちょっと「おねえさま」系である。
髪の生え際が若干左より。
「今日はおでかけですか?」なんていわれてしまったけれど
あーそうだった、今日おでかけにするべきだった。
気になる彼と初デートなシーンでも自信もって
臨めそうな髪型なのに今日のこれからの予定は

ただの歯医者カーン

完全なるスケジュールミス。
近所の歯医者さん、おじいさんだし。←別にいいけど

ということで、歯医者の予約まで時間があるので
大麻堂に寄り、ユザワやに寄り
ファスナーだけ買う予定がたまたまビーズ売り場の
タイムサービスに出くわしてしまい、
ビーズやらワイヤやらイヤリングのパーツなどを山盛りお買い上げ。
これからの趣味は「ビーズのアクセサリづくり」にしよう。
スワロフスキの美しいビーズどか指輪のセットとか
チェコビーズのセットとか
小学校5年生以来のビーズとの再会。
なんなんでしょうね、違った自分を発掘したい
そんな変身願望があるんでしょうか。

で、歯医者さん。虫歯二本。
虫歯を削るのは快感。悪いばい菌が殺されている~という実感が快感。

これから、ごはんを食べて
ティラミスを作った。マスカルポーネと生クリームで。

明日は初カイロ。
しばし身体のメンテナンスに励む毎日である。

女と芸能人のみならずフィールドで働く職業人も
髪も歯も身体も磨き上げとかないといけないのだー。


at 23:12|PermalinkComments(7) 衣食住 

2007年05月27日

大人の休日

銀座で待ち合わせ。

ピースボート時代の通訳の友達と
ランチして、銀ブラして
立川でキューバサルサのレッスン受けて
夕飯食べて、帰宅。

出会いは2001年。6年来の友達である通訳の仲間、
一人はアメリカへ。
一人はイギリスへ。
一人は母になり、
一人は超高級外資ホテルのマネージャー秘書
一人はベビー用品の敏腕営業
そして一人は私。
今日はそのうち3人が集まった。

6年の歳月ってのは短いようで
人を変えるのに充分な時間である。
骨の髄の部分は変わらなくとも
醸し出す空気と吐き出す毒の質が
確実に大人になってた。
お好み焼きとか食べ放題より
減農薬・無農薬の質のよい素材を使った
おいしいごはんを選ぶようになった。
ゆっくりと衒いなく
時間を運ぶことが愛おしく思えるようになった。
何かをやらなくても楽しめるけれど
何かをやれるエネルギーはある今。

気負って会う理由がない
離れている時間も距離も越えられるのが
昔からの友達のよいところ。

お互いの近況をダイジェストして
IPODの最新版をチェックして(お互いかなりアナログで笑った。
日本にいるから即最先端ってわけじゃないね。アハハ)
デパートでWELEDAのマッサージオイルを買い、
本屋では、夏までに見せられる体特集の雑誌と
5年後に差がつくお金の情報誌を購入。
一人はわざわざ立川まで来てくれて
一緒にサルサレッスンを受ける。

日本の本屋は竜宮城のようだね
レストラン街なんて天国だね

今日ひとつ決めたこと。
今の赴任地終わったら次に行く赴任の前に一ヶ月間
キューバ行って、スペイン語とサルサの特訓をする!

あー楽しい日曜日だった。どうもありがとう☆


at 23:43|PermalinkComments(4) お仕事 

2007年05月26日

課題番号その?

休暇中の課題その?

家で自炊5回

私はこう見えて料理は好きなのだ。
キャンプ料理とかゲテモノ料理とか
男の料理とかそういう「ああいかにも」系でなくて
ちゃんと環境とニーズが与えられれば
まともな料理ができる。
基本的にクリエイティブな仕事は好きなので。
しかるに、それに続く後片付けという
ノンクリエイティブな仕事が苦手なため
なかなか花嫁市場の株価が上がらないのが
残念なところである。

ま、そんなんは最近は洗浄機がやるんだし
そのうちアイボだかパスモだか
ロボットもやりだすだろう。

なぜなら
愛情のない料理は無意味だが
かたづけに愛はいらないから

あ、これ結構名言では?退場

ということで、
本日、母親につきあって久しぶりに地元のスーパーに行った。
祖父も来たし、
夕飯は、私もなんか作ることにする。

冷蔵庫に賞味期限が切れてる
キムチがまるまるあることを発見し、
本日はキムチチゲを作ることにする。

タコのマリネとキムチチゲ
かぶの味噌汁とさんとう菜のおひたしと明太子

母親とわいわいやりながらやる夕食準備は楽しい。
こういうのが親孝行な気もする。
なにも何かの記念日に花を送ったり
肩たたき券をあげたりするのばかりが
親孝行ではないのだ。

こうやって時間を一緒に過ごすことで、
おふくろの味のコツをつかんだり
女として大切なことを教えてもらったりする
クオリティな母と娘の時間を
私は学生時代からずいぶん飛び回りすぎていて
おざなりにしてきてしまった。

ということで三十路の娘と六十路の母親の
字面にするとたいへん重い組み合わせで
現実は軽やかに夕食の用意をした。
こういう時間があと何日も過ごせると思うと
素直に嬉しい。

もちろん、キムチチゲはおいしかったさ。

at 23:25|PermalinkComments(0) 衣食住 

2007年05月25日

正しき休暇

たった3日しかないというのであれば
極めて非生産的になんもしないという愚行が許されても
若い時分の長期休暇に「リラックス」だけというのは
いただけない。終わったあとにバッテリーチャージだけじゃなくて
プラスアルファの脳の皺と瞳の輝きが欲しい。

というわけで、遊ぶ予定は虎視眈々とたてつつも
ただ寝て食べて飲んではしゃぐ休暇にするまいと
気合をいれていたりする志侍の日本女子。ヒューヒュー
前にも書いたけど、私ヨーロッパ系のパッケージで
リゾートに来て何日もなんもしない超デブの外国人見ると
(博物館も遺跡もいかなければ、地元の人と交流もせず
ひたすらビーチで本を読み、プールで泳ぎ、酒を飲んで寝る)
うしろからプラスティックのピコピコハンマーで
頭をたたきたい衝動に駆られたりする。
あの、‘怠惰なデブ‘という詩的情緒もなんもない
文明の廃棄物(うわ、私毒はきすぎ)
怠惰と不摂生と鍛錬の欠如を私は憎む。
ま、基本私もいいかげんな人間なんだけどさ。
表に見せない心がけってのは大切だと思うの。
ビーチもいいけど、メリハリがある休暇がよくない?
他人の休暇にとやかく言う必要も意味もないけど・・・

というわけで、体重と脂肪率をはかってみたり
ヨガの時間表を作ってみたり
小学校の夏休みの課題だったはみがき3回したら白、2回だったら黄色、
1回だったら黒を塗った表並の微妙な課題を課してみる。
いろいろね。

さて、今回の日本帰国の重要Agendaとして
実家のかたづけがある。
もはや、私の部屋は取り壊され‘畳の客室‘(床の間つき)になっている
という親の無言の脅迫ぶりだが、ダンボール5箱分の
思い出ぽろぽろ箱がそのまま放置されている。
(でも整理しないとそのままバザーに出すよといわれている→各種洋服)
それをひたすら嫁に行くときにもってく用(いつだよ)と
廃棄用にわける大仕事。

今日はその世紀の大整理の前にモティベーションをあげるべき
アマゾンで購入しておいたやるきになる整理本を読む。
なんていうんですか、いきなり冷たいプールに飛び込むのではなく
精神的な準備体操というか。大仕事にかかる前には
気持ちのボルテージを上げてから。

ガラクタ捨てれば自分が見える
カレン・キングストン 田村明子訳
小学館文庫

前評判どおり、この本を読むと
「自分の人生、整理整頓をしないことで
なにかが淀んでいるのでは」という気分にさせられる。
風水を絡めた本なんだけど
金が欲しければ黄色の財布とか
窓辺にゆれるオブジェクトをさげとくと
ナントカ運が上がる、とか
そういう眉唾(まぁありなのかもしれないけれど)の列記ではなくて

あなたの外側を整理していくと同時に内側も整理されていきます、とか
保管場所が「ガラクタ」でいっぱいなのは
人生に新しいものが入りこむ隙間がないということです、とか
古ぼけた不用品を後生大事に溜め込んで
エネルギーの流れを滞らせているところに
新しいよいものが入ってくることはありません、とか

読んでいて、ふむふむとうなづかされるマニュアルであり
指南書であり、生活改善哲学。
これを勧めてた人の、やる気のでてるぶりに
おおいに感化され、日本に帰ったらこれを一番に読もうと
思ってたもの。

休暇一日目。本1冊。
お金の計算、トランクの整理。
そして3度の家飯。
ほんとはヘアサロンに行く予約してたんだけど
雨降ってたので延期してしまったヘタレ。
夜は渡辺謙と玉木宏のドラマを見た。
テレビドラマなんかみたの何年ぶりだろう。

明日はいよいよ、部屋の大掃除開始予定じゃー。



at 23:22|PermalinkComments(3) 旅の記録 

2007年05月23日

その女、休暇中につき

初めて乗ってみたエミレーツのビジネスは
思ったよりごはんがおいしくなかったけれど
シャンパンからはじまり、
アメニティはクラランス、
フライトアテンダントは
私にはイケメン、
となりに座ったマッキンゼーのビジネスマンには艶女が
あてがわれる徹底ぶり(←たまたまかね)

「硫黄島からの手紙」(後ほどレビューを書きます。よかった!)
と「カジノロワイヤル」007堪能の後
やり手ビジネスマンと人生を語り、
ワインとカンパリをしこたま飲み、
たっぷり5時間寝て
日本にさわやかに帰国。

6時間の時差も入れて、
ゆうに27時間の旅。
疲れてないね。あと27時間いけちゃうね。

いや、日本いい。

空港のトイレで座った途端サラサラと流水音が鳴り
立った途端ブツがフラッシュされたときに、
文明の真髄を見た気がしました。

ビバ文明。ビバじゃぱん。

うちに帰って夜の10時を越してたけれど
あじのたたき
野菜の煮付け
大根のつけもの
ソラマメ
メロン
どんどん入る。

時差ぼけが腹に来てる模様。
何時に物食べても
いつも空腹で
なんでもおいしく食べられてる
どこでもハラ

明日から3日間は
外面のメンテナンスにいそしむ予定。
色が黒いのはもうしょうがないにしても
フライトアテンダントがYou need thisとかって
「外国人入国記録カード」をくれちゃう自分はやばいと思う。

ヘアサロン、歯医者、眼医者
カイロプラクティック、
6月初旬くらいより
謹んで活動開始予定。

メールの返事滞ってまして申し訳ない。
ちゃんと書きますのでしばしお待ちを。





at 23:59|PermalinkComments(2) 旅の記録 

2007年05月20日

靴磨きと機関銃

先日、カポエタ郊外で部族間抗争で52人の殺害があった事件を受けて
今、うちのコンパウンドには
国連軍の兄さん・おじさんたちが寝泊りをしている。
偉い人が私の隣の部屋で
歩兵(というのか)は私のオフィスのまん前に大きなテントを張って雑魚寝。

銃を持っている人が近くでうろうろすると
それだけでちょっとした緊張感なのだけれど、
私の持ってる「軍人」の印象が
いかに偏屈であったかということが
一緒にいるとよくわかってきた。

我ら文民は、仕事中に遭遇する
頭が固くてえばりんぼな(←結構よくあるサンプル)
軍人やら軍人出身者に「使えない」というレッテルをはりがちだが
時間をちゃんと過ごしてみると
当たり前なのだけれど、軍人も
一人の人であり、男であり、父であり、息子であり、夫であるのだ。

朝起きたらコマンダー(司令官)が部屋の外で小さくかがんで
自分の靴磨きをしていた。
なんだか大きな体がとっても小さく見えてほほえましかった。

歩兵の兄ちゃんたちはバングラ人やらカタール人やら
インド人やらの顔の濃い人々だが、
女の子慣れしてなくてしゃべるときに
恥ずかしそうに目を伏せたりするのが萌(←使い方合ってます?)
なんだかとってもかわいく感じてしまう。
仕事をするときはきっとマジなんだろうけれど
オフの時間の彼らはとっても和やか。

というわけで、俄然コンパウンド内の男度が上昇しているのだけれど、
トイレに行く途中の立ち話だったり、酒やらお茶やらを飲んでるところを
邪魔したりして、「家族」の話をしたり、「故郷」の話をしたりする
彼らを見ていると、本当に、普通の人たちだなーと思うわけ。

銃をもって、軍服を着て、ヘルメットかぶって平和を維持する、
なんて職業についているけれど
彼らの頭の中に一番にあるのは、故郷のこと、家族のこと。
お金がよいから、スーダンに来ているという人が多く
(というかこれがほとんど)
世界平和を希求する!!とかよりよい社会を作る!!
なんてスローガンを人生で掲げてもそれはただの張子の虎でしかなくて
家族を大切にして、自分のいる場所でいい関係を築いていくことが
結果、平和につながるという気の遠くなるようなプロセスを
私たちはゆっくり歩んでいるんだと改めて思う。
つながっていないようで、ちゃんとつながっていること。
世の中に根をはっていないで、いい世界なんか作れない。
子供のために、親のために、
時に国のために、
で自分のために、私たちは仕事をしている。

治安って急に悪化するのだけれど
平和は決して劇的に訪れない。

一人一人が地に足をつけて
心穏やかな一日を終えること。
未来に期待すること。そしてそれを行動に変えていくこと。
次の世代に自信をもって世の中を作るには
それしか方法がない。

朝のスタートは靴を磨いて
お茶を飲みながら仲間と談笑し
時に再会を祝し
一緒に記念撮影したり
そういう「なんでもない」毎日の積み重ねのうえに
世界はあるのだ。



at 20:18|PermalinkComments(2) お仕事 

2007年05月17日

はじめてのおつかい

文明生活から限りなく遠い大地より
カポエタ住民一名、日本に渡るわけで当然
いろんな人からリクエストを頂いております。

「日本でこれ買ってきて」リスト

原則その一
私が片手で持てないものは買いません

車欲しい、っていう論外君はおいておいても
コンピューター欲しいという人が多いんだけど。
そんな重い物5台も6台も買えないし、
持ち込むの不可能だからだめ。

原則その二
予算、型番、モデルはっきりわかんないものは買いません

時計買ってきてーっていうから
どんな時計?って聞いたら

「Good qualityのナイスな時計」

男物か女物かデジタルかアナログか
ベルトは皮がいいのか色は何色か
ちゃんといってくれないとわかんないよ。
日本の時計は基本Good qualityでナイスな時計なのです。

「お金は払うから。ミオが僕に似合うと思うの買ってきて。
ロレックスとかいいな」

・・・・困った
先にギブミーマニー

まともなロレックスは100万以上するよって言ったら
心から驚いてる彼。

「日本はロレックスが高いんだねー!」

ロレックスはどこで買っても高いんです。
東南アジアの路上でロレッタスとかってんなら別だけど。

原則その三 200ドル以上するものは先払いにて

「ミオー私、本物の着物欲しいの。黒とゴールドの
ゴージャスなヤツで100ドルくらいで」

本物の着物は一桁(以上)違いますから。
とはいえ、浅草とか上野なんかにある目の逝っちゃってるおかしなマネキンが
着せられているペラペラのポリエステルの着物なんか
あげるわけにはいかないし。浴衣で黒とゴールドってある?

原則その4 基本的に希望は承ります

うちのよき人
「日本に帰ったらさー、カーキ色のTシャツ(サイズXXL)と
黒いスエードの靴(サイズ47)買ってきて」

・・・ママに頼みなよ。

トポザ族の掃除のおばさんたち。
「鏡買ってきて」

トポザ族に圧倒的人気のアイテム。

ここにはいい質の鏡が手にはいらなくて
鍋の蓋とか、車の鏡(どっからもってくるんだろう)とか
そういうので顔を映して、すごく喜ぶ。大人も子供も。

政府のカウンターパートのおじさん

「日本にある最先端の小さなカセットテープで
音楽を持ち歩いてきけるやつを買ってきてくれないか」

ウォークマンカセット(電池仕様)のやつって
今でも売ってるんでしょうか。

カポエタにいる私の愛すべき人たちにも
楽しい休暇のおすそわけを持って帰ってこなくては。
休暇中の買い物、結構大仕事になりそうな。

at 23:56|PermalinkComments(2) かるちゃー